情感豊かなメロディと内省的な歌詞が人気のスコットランド出身バンドのトラヴィス。
そんな彼らのおすすめの曲を紹介したいと思います。
Travisとは?
Travis(トラヴィス)は、スコットランド出身のインディーロックバンドで、1990年にグラスゴーで結成されました。バンドは、フラン・ヒーリー(ボーカル、ギター)、アンディ・ダンロップ(ギター、バッキングボーカル)、ダグリー・ペイン(ベース、バッキングボーカル)、ニール・プリムローズ(ドラムス)という4人組で構成されています。
バンドは、当初「ガラスオニオン」という名前で活動していましたが、結成から間もなく「トラヴィス」に改名しました。バンド名の由来は、ハリー・ディーン・スタントンが演じるキャラクター「Travis Henderson」から取られたもので、ウィム・ヴェンダース監督の映画『パリ、テキサス』に登場します。
1996年に、Travisはイギリスのインディーレーベル「Red Telephone Box」からデビューシングル「All I Want to Do Is Rock」をリリースし、音楽シーンに名前を知られるようになります。1997年には、メジャーレーベル「Independiente Records」と契約し、同年にファーストアルバム『Good Feeling』をリリース。このアルバムは批評家たちから好評を得るとともに、イギリスのアルバムチャートで9位を記録しました。
バンドの本格的なブレイクスルーは、1999年にリリースされたセカンドアルバム『The Man Who』からでした。このアルバムに収録されたシングル「Why Does It Always Rain on Me?」が大ヒットし、イギリスをはじめとする世界中で多くのファンを獲得しました。『The Man Who』はイギリスでベストセラーアルバムとなり、国内外で数々の音楽賞を受賞しました。
その後も、Travisはアルバムをリリースし続け、2000年代初頭には「Sing」や「Side」といったヒットシングルを生み出しました。バンドは、メロディアスなサウンドやエモーショナルな歌詞で知られており、現在も活動を続けています。Travisは、2000年代初頭のイギリスのインディーロックシーンにおいて、その後のバンドに多大な影響を与えたとされています。
Travisのおすすめ人気曲、代表曲、アルバム
U16 Girls (収録アルバム:Good Feeling)
エネルギッシュなギターとビートが特徴です。歌詞は、若さと無邪気さをテーマにしており、聴く人にポジティブな気持ちをもたらします。
All I Want to Do is Rock (収録アルバム:Good Feeling)
デビューアルバムのオープニングを飾る、若き日の衝動が詰まったロック・ナンバー。後の叙情的なスタイルとは一味違う、ラウドなギターと荒削りなボーカルが特徴です。「ただロックがしたいんだ!」と叫ぶシンプルさが、バンドの初期衝動をストレートに伝えてくれます。
Writing to Reach You (収録アルバム:The Man Who)
名盤『The Man Who』の1曲目。オアシスの「Wonderwall」のコード進行を意図的に引用しつつ、さらに深く内省的な世界へと誘う名曲です。フラン・ヒーリィの繊細な歌声と、雪景色が似合うような冷たくも美しいメロディが、彼らのブレイクを決定づけました。
Driftwood (収録アルバム:The Man Who)
「僕はただ流木のように流されているだけ」と歌う、切なくも美しいアコースティック・ポップ。派手さはありませんが、心に染み入るような優しさと、どこか無力感漂う歌詞が多くの共感を呼びました。トラヴィスの「癒やし」の側面を象徴する一曲です。
Why Does It Always Rain on Me? (収録アルバム:The Man Who)
「なぜ僕がいる場所はいつも雨なんだろう」と嘆く、バンド最大のアンセム。グラストンベリー・フェスティバルで演奏し始めた瞬間に雨が降り出したという伝説のエピソードでも知られます。不幸や憂鬱を、みんなでシンガロングして浄化してしまうような不思議な力を持った曲です。
Turn (収録アルバム:The Man Who)
「君が見ている世界を僕も見てみたい」と願う、壮大で力強いバラード。静かな歌い出しから、サビで感情が一気に爆発する構成がドラマチックです。「変化」や「成長」を求める切実な思いが、バンドサウンドの厚みと共に胸に迫ります。
Sing (収録アルバム:The Invisible Band)
バンジョーの音色が印象的な、とびきりポップで楽しげなヒット曲。ミュージックビデオでのコミカルな「食い逃げ」シーンも有名です。「歌うこと」の純粋な喜びを表現しており、聴いているだけで自然と体が揺れ、心が軽くなるような魔法のような楽曲です。
Side (収録アルバム:The Invisible Band)
「隣の芝生は青い(The grass is always greener on the other side)」という諺をテーマにした、哲学的かつキャッチーな曲。他人の人生を羨んでも仕方がない、というメッセージを、軽快なリズムと浮遊感のあるメロディに乗せてさらりと歌っています。
Flowers in the Window (収録アルバム:The Invisible Band)
ポール・マッカートニーの影響を感じさせる、純度100%のラブソング。アコースティックギターの温かい音色と、愛する人への感謝を綴った歌詞が、結婚式の定番曲としても愛されています。シンプルだからこそ、色褪せない普遍的な美しさがあります。
Re-Offender (収録アルバム:12 Memories)
ドメスティックな問題や人間関係の暗部を扱った、シリアスで影のある楽曲。「君を愛しているけど、また同じ過ちを繰り返してしまう」という葛藤を、冷ややかなサウンドと激情的なボーカルで表現しています。バンドのダークな一面が垣間見える、隠れた名曲。
Closer (収録アルバム:The Boy With No Name)
俳優のベン・スティラーが出演したMVでも話題になった曲。囁くような低音のボーカルと、滑らかなベースラインが特徴的な、大人びた雰囲気のソフト・ロックです。「もっと近くに寄って」と歌う親密な空気が、リスナーを優しく包み込みます。
Selfish Jean (収録アルバム:The Boy With No Name)
イギー・ポップの「Lust for Life」を彷彿とさせる、疾走感あふれるドラムビートが楽しい一曲。タイトル通り「わがままなジーン」について歌っており、ユーモラスな歌詞とバウンドするようなリズムが、ライブでも会場を大いに盛り上げます。
Where You Stand (収録アルバム:Where You Stand)
活動休止を経てリリースされたアルバムのタイトルトラック。海風のような爽やかさと、彼ららしい温かいメロディが健在であることを証明しました。変わらないことの良さと、待っていてくれたファンへのメッセージのようにも響く、安心感のある一曲です。
A Ghost (収録アルバム:10 Songs)
コロナ禍にメンバー各自が自宅で録音し制作された楽曲。軽快なアコースティック・ギターのカッティングと、幽霊の手描きアニメーションMVが話題を呼びました。中年の危機や人生の迷いをテーマにしつつも、サウンドはあくまでポジティブで軽やかです。
Gaslight (収録アルバム:L.A. Times)
2024年のアルバムからのリード曲。ピアノのリフとブラスセクションが絡み合う、ジャジーでパンチの効いたサウンドが新鮮です。長年住んだロサンゼルスへの愛憎や違和感を、少しシニカルな視点で歌っており、ベテランバンドならではの渋みと余裕を感じさせます。
Raze the Bar (収録アルバム:L.A. Times)
Coldplayのクリス・マーティンとThe Killersのブランドン・フラワーズがコーラスで参加した豪華な一曲。馴染みの店(バー)が閉店してしまう寂しさをテーマに、過ぎ去りし日々への郷愁と、友との絆を歌い上げています。終わりの歌でありながら、どこか希望を感じさせる美しいメロディです。
まとめ
個人的にまず聞いてほしい曲。アルバム
おわりに
いかがだったでしょうか。
彼らの優しいメロディが心の琴線をふるわせてくれますね。
ぜひ聞いてみてください。
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