Massive Attackのおすすめ人気曲、代表曲、アルバム

Phillennium, Public domain, via Wikimedia Commons

その革新的な音楽スタイルと多様なジャンルを取り入れたアプローチで人気のマッシヴ・アタック。
そんな彼らのおすすめの曲を紹介したいと思います。

Massive Attackとは?

Massive Attackは、1988年にイギリスのブリストルで結成されたトリップホップバンドで、トリップホップジャンルの草分け的存在です。バンドの創設メンバーは、ロバート “3D” デル・ナージャ、グラント “ダディG” マーシャル、そしてエイドリアン “トリッキー” ソーンという3人の音楽家でした。彼らは、サウンドシステム「ワイルド・バンチ」を経て、バンドとして活動を始めます。
1991年、Massive Attackはデビューアルバム「Blue Lines」をリリースし、商業的な成功を収めます。このアルバムには、シングル「Unfinished Sympathy」が含まれており、この曲はイギリスのチャートで上位にランクインしました。また、アルバム全体がダウンテンポな雰囲気とヒップホップ、ダブ、ソウルなどの要素を組み合わせたサウンドが特徴で、トリップホップジャンルの確立に貢献しました。
1994年には、2ndアルバム「Protection」をリリースしました。このアルバムでは、トレイシー・ソーン(エヴリシング・バット・ザ・ガール)やホープ・サンドヴァル(メイジー・スター)などのゲストボーカリストが参加しています。また、同アルバムからのシングル「Karmacoma」は、バンドの代表曲のひとつとなっています。
1998年には、3rdアルバム「Mezzanine」がリリースされ、さらなる成功を収めました。このアルバムは、よりダークで重厚な雰囲気を持っており、シングル「Teardrop」や「Angel」などのヒット曲が収録されています。「Teardrop」のボーカルには、コクトー・ツインズのエリザベス・フレイザーが参加しています。
2003年には、「100th Window」、2010年には「Heligoland」と、2枚のスタジオアルバムをリリースしました。この期間、バンドのメンバーやコラボレーターは変化しましたが、彼らの音楽は引き続き革新的で影響力のあるものでした。
Massive Attackは、音楽のみならず、ビジュアル面でも独自の世界観を築いています。彼らの音楽彼らの音楽ビデオやライブパフォーマンスは、斬新な映像技術や光の演出を駆使しており、視覚的にも印象的です。また、社会や政治への批評を込めたメッセージ性も含まれていることが多く、彼らの作品は芸術性が高いと評価されています。

Massive Attackのおすすめ人気曲、代表曲、アルバム

Safe from Harm (収録アルバム:Blue Lines)

Massive Attack – Safe From Harm

トリップホップの原型とされるこの曲は、重厚なビートとShara Nelsonのソウルフルなボーカルが印象的で、不安定な状況下での安らぎをテーマにしています。ビリー・コブハムのドラム・ブレイクと、重厚なベースラインが不穏なグルーヴを生み出すオープニング・トラック。「もし誰かがあなたを傷つけたら」と歌うシャラ・ネルソンの力強いボーカルが、都会の闇を生き抜くための警告のように響きます。バンドのダークでクールな美学が既に完成されている一曲。

Unfinished Sympathy (収録アルバム:Blue Lines)

Massive Attack – Unfinished Sympathy

壮大なストリングスとShara Nelsonの感情豊かな歌声が特徴のこの曲は、失われた愛への懐かしさと切なさを表現しています。「トリップ・ホップ」というジャンルを定義づけただけでなく、英国音楽史に残るマスターピース。シャラ・ネルソンのソウルフルな歌声と、感情を揺さぶるストリングスの旋律が、ダンス・ビートの上で奇跡的な融合を果たしています。切なさと高揚感が同時に押し寄せる、永遠のアンセムです。

Blue Lines (収録アルバム:Blue Lines)

Blue Lines (2012 Mix/Master)

レゲエとヒップホップの要素が組み合わさったこの曲は、社会的な不安や個人の悩みを率直に描いています。

Karmacoma (収録アルバム:Protection)

Massive Attack – Karmacoma

独特のノリのあるビートとTrickyのボーカルが特徴のこの曲は、カオスな状況下での自我の喪失を描いています。メンバーの3D(ロバート・デル・ナジャ)とTricky(トリッキー)がラップを掛け合う、煙たくて呪術的なナンバー。中近東風のメロディと、繰り返される「Karmacoma」というフレーズが催眠的な効果を生みます。ミュージックビデオも含め、彼らの持つ「不気味なユーモア」が炸裂した一曲。

Protection (収録アルバム:Protection)

Massive Attack – Protection ft. Tracey Thorn

トレイシー・ソーンの優美なボーカルとエレガントなメロディが特徴のこの曲は、愛する人とのつながりと守りたい気持ちを歌っています。エヴリシング・バット・ザ・ガールのトレイシー・ソーンを迎えた、雨の日に聴きたくなるようなメロウな楽曲。彼女の温かく包容力のある歌声と、深いリバーブがかかったビートが、心の避難場所(Protection)を作り出しています。都会的な孤独と安らぎが同居する、洗練されたダブ・サウンドです。

Teardrop (収録アルバム:Mezzanine)

Teardrop

エリザベス・フレイザーの天使のような歌声と美しいメロディが印象的なこの曲は、喪失と再生のテーマを扱っています。コクトー・ツインズのエリザベス・フレイザーをフィーチャーした、バンド最大のヒット曲。心臓の鼓動を模したリズムと、チェンバロのような繊細なリフ、そして天使のような歌声が、この世のものとは思えない美しさを作り出しています。暗闇の中に差し込む一筋の光のような、神聖ささえ感じる名曲。

Angel (収録アルバム:Mezzanine)

Massive Attack – Angel

ヘヴィなビートとホレス・アンディの儚げなボーカルが特徴のこの曲は、不安と神秘的な存在への憧れを描いています。ホレス・アンディの独特なビブラートと、徐々に轟音へと変貌していくギター・サウンドが圧巻。最初は静かなレゲエ調ですが、後半にかけて暴力的なまでのヘヴィ・ロックへと展開する構成は、ライブでのハイライトとなります。静寂と轟音のコントラストが生み出すカタルシスは凄まじいです。

Risingson (収録アルバム:Mezzanine)

Massive Attack – Risingson

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドをサンプリングした、不穏極まりないダーク・チューン。重く引きずるようなビートと、囁くようなラップが、精神が蝕まれていくような閉塞感を見事に表現しています。名盤『Mezzanine』の不気味な世界観への入り口となる、強烈なオープニングです。

Inertia Creeps (収録アルバム:Mezzanine)

Massive Attack – Inertia Creeps

中東風の旋律とダークなビートが特徴のこの曲は、人間の心の闇と抑えきれない衝動を探求しています。トルコの民族音楽のリズムを取り入れた、粘着質でセクシャルな緊張感に満ちた曲。3Dの低い語り口と、複雑に絡み合うパーカッションが、逃げ場のない関係性の閉塞感(Inertia=慣性、惰性)を描き出しています。バンドのサウンド・プロダクションの緻密さが極まった傑作。

Future Proof (収録アルバム:100th Window)

Future Proof

エレクトロニックなサウンドと緊迫感のあるビートが特徴のこの曲は、不確かな未来への希望と不安を表現しています。

Special Cases (収録アルバム:100th Window)

Massive Attack – Special Cases

シンプルで美ししいメロディとシネード・オコナーの優れたボーカルが特徴のこの曲は、個人の孤独感とつながりの重要性を語っています。シネイド・オコナーを迎えた、冷徹で美しいエレクトロニック・ナンバー。有機的なサンプリングを排除し、デジタルな音像を追求したアルバムを象徴する曲です。シネイドの芯のある歌声が、無機質なビートの上で「愛と憎しみ」について鋭く問いかけています。

Butterfly Caught (収録アルバム:100th Window)

Massive Attack – Butterfly Caught

ダークなエレクトロニックサウンドと深みのあるボーカルが特徴のこの曲は、自由を求めるが故の苦悩と葛藤を描いています。

Live with Me (収録アルバム:Collected)

Massive Attack – Live With Me

テリー・キャラハンの温かみのあるボーカルと切ないメロディが印象的なこの曲は、愛する人への懇願と愛の力を歌っています。ベストアルバムに収録された新曲(当時)で、伝説のソウルシンガー、テリー・キャリアーを起用。アコースティック・ギターと優雅なストリングス、そしてテリーの渋い歌声が、大人の哀愁とロマンティシズムを漂わせます。彼らのディスコグラフィの中で最も「ソウル」を感じさせる、涙を誘うバラード。

Paradise Circus (収録アルバム:Heligoland)

Paradise Circus

ホープ・サンドヴァルの独特な歌声と哀愁漂うメロディが特徴のこの曲は、過去の愛と美しさの一時性を題材にしています。ホープ・サンドヴァル(Mazzy Star)の夢見心地なボーカルと、手拍子(ハンドクラップ)のリズムが印象的な曲。退廃的でありながら、どこか無邪気で美しいメロディが、聴き手を甘美な悪夢へと誘います。ドラマ『刑事ジョン・ルーサー』のテーマ曲としても知られ、近年の代表曲となりました。

Splitting the Atom (収録アルバム:Heligoland)

Massive Attack – Splitting The Atom

ダビーなビートとトリップホップ的な要素が組み合わさったこの曲は、力の均衡と刹那的な人生観を描いています。

Girl I Love You (収録アルバム:Heligoland)

Massive Attack – Girl I Love You

ホレス・アンディのスムーズなボーカルと繊細なアレンジが特徴のこの曲は、愛の力と偉大さを讃えています。

The Spoils (収録シングル:The Spoils)

Massive Attack – The Spoils ft. Hope Sandoval

再びホープ・サンドヴァルを迎えた、2016年リリースのシングル。映画のエンドロールのように壮大で、深い霧の中を漂うようなオーケストレーションが美しい楽曲です。「愛の残骸(The Spoils)」を歌う彼女の声は儚く、バンドが到達した、静寂と美の極地と言えるサウンドスケープです。

まとめ

個人的にまず聞いてほしい曲。アルバム

  1. Unfinished Sympathy
  2. Teardrop
  3. Angel

おわりに

いかがだったでしょうか。Massive Attackが生み出す、深海に沈んでいくような重低音と、浮遊感のあるメロディは、一度ハマると抜け出せない中毒性があります。深夜のドライブや、部屋の明かりを消して音に没入したい時に、これ以上ないBGMとなります。ぜひ聞いてみてください。

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