70,80年代のソウル・ファンクミュージックシーンを牽引し、現代の音楽シーン意にも多大な影響を与えているアース・ウィンド・アンド・ファイアー。
そんな彼らのおすすめの曲を紹介したいと思います。
Earth Wind & Fireとは?
Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)は、アメリカのR&B、ソウル、ファンクバンドで、1970年にシカゴで結成されました。バンドは、モーリス・ホワイト(リーダー、ボーカル、ドラム、カリンバ)、ヴァーディン・ホワイト(ベース)、フィリップ・ベイリー(ボーカル、パーカッション)、ラルフ・ジョンソン(ボーカル、ドラム)をはじめとする多数のメンバーで構成されています。バンドの音楽スタイルは、アフリカンやラテンなどの民族音楽の要素を取り入れた独特のサウンドが特徴です。
バンドは、1971年にデビューアルバム「Earth, Wind & Fire」をリリースしましたが、初期の頃は商業的な成功には至りませんでした。しかし、1975年のアルバム「That’s the Way of the World」で大ブレイクを果たし、シングル「Shining Star」が全米チャートで1位を獲得するなど、商業的な成功を収めました。
その後もバンドは、アルバム「Gratitude」(1975年)、「Spirit」(1976年)、および「All ‘N All」(1977年)など、数々の成功作をリリースしました。これらの作品には、ヒット曲「Fantasy」や「September」、「Boogie Wonderland」、「After the Love Has Gone」などが収録されています。
1980年代に入ると、バンドは音楽性をポップやエレクトリックなサウンドにシフトさせ、アルバム「Raise!」(1981年)や「Powerlight」(1983年)などをリリースしました。しかし、1980年代後半から1990年代にかけては、バンドの人気は一時的に低迷しました。
2000年代に入ると、Earth, Wind & Fireは再び活動を活発化させ、新しい世代のファンを獲得することに成功しました。バンドは現在も活動を続けており、その独特な音楽性と洗練されたパフォーマンスで、多くのファンを魅了しています。
アース・ウィンド・アンド・ファイアーは、アメリカン・ミュージック・アワードやグラミー賞など、数々の音楽賞を受賞しており、その功績はロックの殿堂入りその功績はロックの殿堂入り(2000年)や、全米作曲家作詞家出版者協会(ASCAP)の「リズム・アンド・ソウル」部門でのファウンダーズ・アワード受賞(2010年)などで称えられています。
また、Earth, Wind & Fireは多くのアーティストに影響を与えており、マイケル・ジャクソン、プリンス、アリシア・キーズ、マライア・キャリーなどが彼らの音楽に触発されたと述べています。特に、ファルセットのボーカルや華やかなパフォーマンスは、後のR&Bやポップスのアーティストに大きな影響を与えました。
これまでのキャリアを通じて、Earth, Wind & Fireは数々のヒット曲やアルバムをリリースしており、その販売は全世界で1億枚以上に達しています。彼らの音楽は、多様なジャンルを包括する独自のスタイルであり、その楽曲は今でも新しいリスナーを魅了し続けています。
現在もEarth, Wind & Fireはライブ活動や新作のリリースを行っており、バンドはその伝説的なステージングと音楽的才能で、世界中のファンを魅了し続けています。その卓越した音楽性と革新的なパフォーマンスにより、彼らは音楽史に名を刻み続けることでしょう。
Earth Wind & Fireのおすすめ人気曲、代表曲、アルバム
Keep Your Head to the Sky (収録アルバム:Head to the Sky)
心地よいゴスペルの要素が溶け込んだ楽曲で、希望に満ちた歌詞が特徴です。穏やかなメロディとハーモニーが印象的です。
Shining Star (収録アルバム:That’s the Way of the World)
この曲は、Earth, Wind & Fireにとって初の全米1位獲得シングルであり、グループの存在を広く知らしめた決定的な一曲です。力強いブラスセクションとファンキーなギターリフが特徴で、メッセージ性のある歌詞では「君自身が輝く星になれる」とリスナーに力強く語りかけています。ヴォーカルはソウルフルでありながら力強く、インスピレーションを与える内容が印象的です。
That’s the Way of the World (収録アルバム:That’s the Way of the World)
アルバムのタイトル曲であり、スピリチュアルな深みを持ったバラード。メロディはメロウでありながらも洗練されており、Philip Baileyのファルセットが美しく響きます。歌詞は人間の本質や世界の在り方について哲学的に綴られており、ソウル音楽に精神性を取り入れたEW&Fの象徴的なスタイルが表れています。
Reasons (収録アルバム:That’s the Way of the World)
恋愛における儚さと複雑さを描いたこのバラードは、Philip Baileyの感情豊かな高音ファルセットが聴きどころ。メロディは美しく、管楽器のアレンジが楽曲にドラマチックな彩りを加えています。愛を求める理由が実は一時的な欲望だったという、甘美な中にも苦さのある歌詞が深い余韻を残します。
Sing a Song (収録アルバム:Gratitude)
軽快なリズムと陽気なメロディで、まさに「歌うことの喜び」を体現したナンバーです。歌詞はシンプルながらも力強く、「どんなときも歌えば元気になれる」というポジティブなメッセージが込められています。ファンクとポップの絶妙な融合が心地よく、ライブでも人気の高い一曲です。
Can’t Hide Love (収録アルバム:Gratitude)
ソウルフルで感動的なバラードで、温かみのあるボーカルとハーモニーが特徴です。繊細なピアノのアレンジと共に、隠せない愛についての心情が歌われています。
Getaway (収録アルバム:Spirit)
スピード感のあるファンク・ナンバーで、逃避願望や日常からの解放をテーマにした歌詞が印象的。リズムセクションが非常にタイトで、ドラムとベースのグルーヴが前面に出ており、ダンサブルな仕上がり。間奏におけるホーンセクションのブレイクが爽快感を演出しています。
Fantasy (収録アルバム:All ‘n All)
夢想と希望を歌ったこの曲は、EW&Fらしいスピリチュアルな世界観を表現しています。エキゾティックなピアノのイントロから始まり、ストリングスとフルートを含む華麗なアレンジが幻想的な雰囲気を醸し出し、ファルセットを多用したヴォーカルが楽曲の浮遊感をさらに高めています。まさに「音のファンタジー」とも言える傑作。
Serpentine Fire (収録アルバム:All ‘n All)
東洋哲学から着想を得たというこの曲は、クンダリーニ(体内の霊的エネルギー)を象徴する「蛇の火」をテーマにしています。リズムは極めてエネルギッシュで、ファンクを基調とした熱量の高いサウンドが聴く者を鼓舞します。歌詞には再生や覚醒といった象徴的なモチーフが散りばめられています。
Love’s Holiday (収録アルバム:All ‘N All)
この楽曲は、ロマンティックで感動的なバラードで、甘美なボーカルが特徴です。美しいピアノの伴奏と共に、愛についての心温まるメッセージが伝わります。
September (収録アルバム:The Best of Earth, Wind & Fire, Vol. 1)
言わずと知れた代表曲で、リリースされて以来、あらゆる世代に愛され続けるダンス・クラシック。軽やかなホーンとディスコビート、そしてキャッチーな「Ba-dee-ya」コーラスが中毒性を生み出しています。歌詞自体は回顧的な内容ですが、悲しみやノスタルジーよりも、幸福な記憶を祝福するような明るさに満ちています。
エネルギッシュで踊りやすいディスコの名曲で、リスナーの心を魅了します。ポップでキャッチーなメロディに乗せて、陽気なホーンが印象的な曲です。
Got to Get You into My Life (収録アルバム:The Best of Earth, Wind & Fire, Vol. 1)
ビートルズのカバー曲である”Got to Get You into My Life”は、エネルギッシュなホーンとファンキーなアレンジで、オリジナルとは異なる魅力を放っています。
Boogie Wonderland (収録アルバム:I Am)
The Emotionsとの共演曲で、ディスコ黄金期を象徴する一曲です。躍動感あふれるリズムと複雑なホーンアレンジが融合し、ダンスフロア向けながら音楽的な完成度も極めて高いです。歌詞は表面的なパーティーソングのようでいて、実は「踊りの中にしか心の安らぎを見出せない」という哀しみも内包しています。
After the Love Has Gone (収録アルバム:I Am)
美しいピアノのイントロから始まるバラードで、失恋の痛みと再生の過程を丁寧に描いた名曲。David Fosterのプロデュースによる洗練されたアレンジが印象的です。ヴォーカルは多層的なハーモニーで構成され、哀しみを包み込むような温もりすら感じさせます。エモーショナルなメロディがリスナーを魅了します。
In the Stone (収録アルバム:I Am)
ダイナミックなホーンセクションと躍動感あふれるビートが特徴の楽曲です。力強い歌詞とゴスペルの要素が加わり、壮大な音楽の世界が広がります。歌詞は「石に刻まれたように変わらぬ愛と信念」をテーマにしており、永続性や魂の真実を高らかに謳っています。
Let’s Groove (収録アルバム:Raise!)
80年代の幕開けを飾るエレクトロ・ファンクの金字塔。シンセサイザーの大胆な導入と、ブギー色の強いベースラインが特徴。歌詞は音楽とダンスで自由になろうというメッセージを含んでおり、当時の音楽的トレンドに乗りながらも、EW&Fらしいポジティブなエネルギーに満ちています。煌めくシンセサイザーの音色も印象的です。
I’ve Had Enough (収録アルバム:Raise!)
「もうたくさんだ」というタイトル通り、内面の葛藤や人間関係における限界を描いたナンバー。ファンク色の強いビートに乗せて、感情的なヴォーカルが展開されます。歌詞には怒りや失望だけでなく、それでも前に進もうとする決意がにじみ出ており、心に残る余韻を持った作品です。
Fall in Love with Me (収録アルバム:Powerlight)
滑らかなグルーヴと情熱的なヴォーカルが融合したラブソング。力強いブラスセクションとメロディアスな展開が印象的で、EW&Fの楽曲の中でも比較的ロック色が強め。タイトル通り「恋に落ちてほしい」というストレートな訴えが、音楽的な多彩さの中でしっかりと伝わってきます。
System of Survival (収録アルバム:Touch the World)
社会的・政治的なメッセージを込めたこの曲は、バンドの新たな進化を感じさせる80年代後半の代表曲です。エレクトロファンクのアプローチを取り入れながらも、骨太なリズムと切実な歌詞が耳を惹きます。「生き残るための方法」を歌う内容は、現代にも通じる普遍的なテーマです。
Sunday Morning (収録アルバム:Millennium)
グループの円熟期を象徴する、優しく穏やかな楽曲。穏やかな日曜日の朝を描いた歌詞と、美しいコーラスワークが調和しており、時代を超えて愛される一曲です。バンドの多様な音楽性が成熟し、リスナーに安心感と癒しを与えるメロディが印象的です。
まとめ
個人的にまず聞いてほしい曲。アルバム
おわりに
いかがだったでしょうか。
彼らの音楽は、ただ楽しいだけでなく、深いメッセージと洗練されたサウンドが絶妙に融合しています。時代を超えて多くの人々の心を動かしてきたEarth, Wind & Fireの魅力を、少しでも感じていただけたなら嬉しく思います。
ぜひ、この機会に彼らの名曲の数々に耳を傾けてみてください。音楽の持つ力と、彼らの魂が刻まれたサウンドに、きっと新たな発見があるはずです。
Earth Wind & Fire好きにおすすめのアーティスト
George Clinton / Parliament / Funkadelic
ファンクの祖ともいえる大御所アーティストです。
Stevie Wonder
同じ時代を代表するソウルアーティストです
https://enjoynglish.tokyo/music/artist/stevie-wonder/rec_steview