Four Tetのおすすめ人気曲、代表曲、アルバム

Chris Pimlott, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
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エレクトロニック・ミュージックの枠を超えて、ジャズ、フォーク、ガラージ、アンビエントなど、さまざまなジャンルの影響を受けている独特なサウンドが人気のFour Tet。
今回はそんな彼のおすすめの曲を紹介したいと思います。

Four Tetとは?

Four Tet(フォー・テット)は、イギリスのミュージシャン キーラン・ヘブデン(Kieran Hebden)によるソロプロジェクトです。
キーラン・ヘブデンは1977年にイギリス・ロンドンで生まれ、10代の頃から音楽活動を開始しました。1996年、ポストロック・バンド Fridge(フリッジ)のメンバーとしてデビューし、ギターとサンプラーを担当。このバンドはエクスペリメンタルなロックとエレクトロニカを融合したサウンドで注目を集めました。
この頃からヘブデンは、エレクトロニック・ミュージックに強い関心を持ち、ソロ・プロジェクト Four Tet を始動。1999年にデビューアルバム『Dialogue』をリリースし、ジャズやヒップホップの影響を受けたサンプリング主体のサウンドで評価を得ました。
2001年の2ndアルバム『Pause』では、アコースティック楽器のサンプリングとエレクトロニカを組み合わせた 「フォークトロニカ」 というスタイルを確立。続く2003年の『Rounds』は、Four Tetの代表作のひとつとなり、批評家からも高い評価を受けました。
2005年の Everything Ecstatic では、よりビートが強調された楽曲が増え、実験的な側面が強まりました。この時期には Radiohead のリミックスを手がけたり、フリー・インプロヴィゼーションのミュージシャン スティーヴ・リード(Steve Reid)とコラボレーションするなど、活動の幅を広げていきます。
2010年にリリースされた There Is Love in You は、Four Tetのキャリアの転換点となる作品でした。リードシングル 「Love Cry」 などでは、ハウスやテクノの影響が強まり、クラブミュージックとの親和性が高まっています。このアルバムはダンスミュージックのシーンでも評価され、Four Tetはエレクトロニック・ミュージックの主要なアーティストとしての地位を確立しました。
その後も、Four Tetは自身のレーベル Text Records からシングルやアルバムを発表しながら、Thom Yorke(Radiohead)や Burial、Floating Points など、多くのアーティストとコラボレーションを展開。2013年の 『Beautiful Rewind』ではUKガラージやジャングルの要素を取り入れ、2017年の『New Energy』では、メロディアスで美しいアンビエント・テクノの方向性を打ち出しました。
2020年には、『Sixteen Oceans』をリリースし、よりミニマルで瞑想的なエレクトロニカを追求。また、同年にはバーニー・サンダースの大統領選キャンペーンを支援するため、 Madlib とのコラボアルバム『Sound Ancestors』をプロデュースしました。
2023年には、友人である Fred again.. と Skrillex とのコラボレーションを本格化させ、彼らと共にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでライブを開催。2024年には新作『Three』をリリースし、エレクトロニック・ミュージックの最前線で進化を続けています。

Four Tetのおすすめ人気曲、代表曲、アルバム

Glue of the World (収録アルバム:Pause)

Glue Of The World

この曲は、Four Tetのフォークトロニカスタイルを象徴する作品です。アコースティックギターの柔らかなアルペジオと繊細な電子音が融合し、自然とテクノロジーの調和を感じさせます。リズムは緩やかで、全体的にリラックスした雰囲気を醸し出しています。メロディとサウンドスケープが感情豊かな物語を紡ぎ出しています。

As Serious as Your Life (収録アルバム:Rounds)

Four Tet – As Serious As Your Life (2003)

ジャズとエレクトロニカを融合させたこの曲は、複雑なドラムパターンとサンプルが特徴です。エレクトリックピアノのリフが繰り返され、緊張感とリズムのダイナミズムを生み出しています。音のレイヤーが重なり合い、深みのある音像を作り上げています。

Spirit Fingers (収録アルバム:Rounds)

Four Tet – Spirit Fingers HD

エレクトロニックミュージックを基盤にしながら、ジャズ、フォーク、ワールドミュージックなど、様々なジャンルの要素を取り入れています。緻密に構築されたリズムと、様々な音色が重なり合うことで、独特のグルーヴ感を生み出しています。

Smile Around the Face (収録アルバム:Everything Ecstatic)

Four Tet – Smile Around The Face (2005)

この楽曲は、アップテンポなビートと明るいメロディが印象的です。サンプリングされたボーカルフレーズがリズミカルに配置され、楽曲全体に躍動感を与えています。シンセサイザーの明るいトーンが楽曲を彩り、ポジティブなエネルギーを感じさせます。

Love Cry (収録アルバム:There Is Love in You)

Four Tet – Love Cry

ミニマルなテクノビートと繰り返されるボーカルサンプルが特徴のこの曲は、トランス状態を誘発するような構成となっています。ビートは徐々に展開し、リスナーを深い音の旅へと誘います。歌詞は明確ではありませんが、ボーカルの断片が感情的なニュアンスを加えています。

Angel Echoes (収録アルバム:There Is Love in You)

Four Tet – Angel Echoes

美しいボーカルサンプルと繊細なビートが融合したこの曲は、夢幻的な雰囲気を持っています。反復するメロディラインが心地よいトランス状態を生み出し、リスナーを包み込むようなサウンドスケープを構築しています。歌詞は断片的で抽象的ですが、その響きが感情を喚起します。

Parallel Jalebi (収録アルバム:Beautiful Rewind)

Four Tet – Parallel Jalebi

この曲は、エキゾチックなメロディと独特のリズム構成が特徴です。ボーカルサンプルがエフェクトをかけられ、楽曲に神秘的な雰囲気を与えています。ビートは不規則でありながらも心地よく、リスナーを独自の音世界へと誘います。

Kool FM (収録アルバム:Beautiful Rewind)

Four Tet – Kool FM

UKガラージやジャングルの影響を受けたこの曲は、高速なビートとベースラインが特徴です。ラジオのチューニング音のようなエフェクトが散りばめられ、アンダーグラウンドなクラブカルチャーへのオマージュを感じさせます。リズムとサウンドデザインが強烈な印象を残します。

Two Thousand and Seventeen (収録アルバム:New Energy)

Four Tet – Two Thousand and Seventeen

この曲は、シンプルなハープのメロディと穏やかなビートが特徴です。ミニマルな構成ながらも深い感情を呼び起こし、リスナーに静かな感動を与えます。メロディが語りかけるように心に響きます。

Lush (収録アルバム:New Energy)

Four Tet – Lush

タイトル通り、豊かなサウンドスケープが広がるこの曲は、シンセサイザーの柔らかなトーンと緩やかなビートが特徴です。メロディは繊細で美しく、リスナーを穏やかな気持ちにさせます。その音の流れが物語を紡いでいます。

Teenage Birdsong (収録アルバム:Sixteen Oceans)

Four Tet – Teenage Birdsong (Official Music Video)

この曲は、フルートのようなシンセサウンドと軽快なビートが印象的です。メロディはノスタルジックでありながらも新鮮で、青春の思い出を呼び起こすような雰囲気を持っています。音の選び方や構成が感情を豊かに表現しています。

Baby (収録アルバム:Sixteen Oceans)

Four Tet – Baby (Official Music Video)

この曲は、躍動感のあるビートと繰り返されるボーカルサンプルが特徴的です。
シンプルなメロディとパーカッションが絡み合い、リスナーを徐々に高揚させる構成になっています。
ボーカルサンプルの繊細な使い方が、楽曲にエモーショナルな深みを与えています。
フロア向けのダンスミュージックでありながら、聴き手の感情に訴えかける要素を兼ね備えています。

Three Drums (収録アルバム:)

Three Drums

この曲は、トライバルなパーカッションとアンビエントなシンセが特徴の作品です。 シンプルながらも没入感のあるリズム構成が、Four Tetの持つ音楽の奥深さを際立たせています。 メロディはミニマルかつ繊細で、聴く人に静寂と高揚のバランスを提供します。ビートとメロディの重なりがまるで物語を紡ぐような感覚を生み出します。

まとめ

個人的にまず聞いてほしい曲。アルバム

  1. Baby
  2. Kool FM
  3. Love Cry

おわりに

いかがだったでしょうか。エレクトロニック・ミュージックとフォーク、ジャズ、ヒップホップ、ガラージ、アンビエントなど、さまざまなジャンルを融合させた独自のサウンドが素晴らしいですよね。ぜひ聞いてみてください。

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